2008年06月15日
「ほほえみ会」の微笑! 兵庫県佐用町

担当者: 高野
カテゴリー: 近畿エリア兵庫県
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 兵庫県佐用町は、東西に出雲と大和を結ぶ出雲街道、南北に因幡と但馬を結ぶ因幡街道のクロスポイントであった。

 両街道の宿場町として古くから(おそらく古代から)人やらモノやら情報やらが流通し、集積する。佐用平野はそんな交流の面影ばかりではなく、国道373号線という鳥取方面につながる現在の“街道”が機能している。そんな町です。
 
 町勢要覧のような書き出しになったのは、今回の取り組みはそんな町の様子と大きく関わっているからです。


 佐用町の活動主体となるのは、地元有志によって結成された「ほほえみ会」です。
 結成されたのは1973年と、35年の歴史があり、加工食品の製造、販売、交流を中心に精力的に活動していて、その中心は江戸時代の宿場町の雰囲気を今も伝える“平福”という地区。交流は地元の利神小学学校の3年生(今年は19人)を中心に多方面で行っているとのこと。

 佐用町は大豆の生産がさかんです。利神小3年生児童は、大豆作りに挑戦します。この日は、定植する苗を育てる種まき(播種)が行われました。その後、6月23日に定植が行われます。

 今回は、指導員は「ほほえみ会」に協力する佐用農業改良普及センターの加納卓也さんです。

 今回は黒大豆と茶大豆をまきました。播種のポイントは、種の向き。大豆のヒゲ(筋)を上に向けて土に埋めるのが基本です。この筋から芽が出てくるのです。
 逆に埋めるとどうなるのか? その実験もあって、何個かは逆向きに埋めます。また、黒大豆と茶大豆の芽の様子を観察するのも重要な勉強です。


 たこ焼きの鉄板のようなポッドに土を入れて、タコならぬ豆を入れるだけ。この日は晴天で気温が32度にも達しました。
 ポッドには水をまいて、新聞紙をしき、さらに水を巻きます。乾燥を防ぐためと、土が吹き飛ばされるのを防ぐためです。


 児童は5月にピーマンの定植と、茶摘み体験をしています。お茶は手もみで製茶して、保護者にふるまわれるそうです。

 この日の作業は軽いものだったため、最後はピーマンのお手入れをして終了しました。

 取り組みには「ほほえみ会」の井口美子会長も参加されました。児童に指導しながらテキパキと動きます。「ほほえみ会」は、利神小から車で3分ほどの「道の駅・宿場町ひらふく」に物産直売所を運営しています。直売所では、地元生産者のとれたて野菜や、ほほえみ会で加工した加工食品などが売られ、なかなかの盛況ぶり。
 加工場は廃校となった小学校の給食室を利用するなど、これまた面白い試みです。お弁当の製造許可を取得し「おふくろ弁当」を、また鹿肉を使った山菜たっぷりの「鹿コロッケ」を販売。利神小児童と共同開発した焼肉のたれも好評です。

 さて、地域と学校と生産者が協力して、地域振興に盛り上がっています。が、問題はすぐそこに見えています。というのも、中国自動車道から鳥取方面へ向かうバイパスが2年後に開通し、道の駅が面しているルート373の交通量が減ってしまうという予測が立っているからです。

 道の駅まで特産品を買いにきてもらう。この作戦は現時点では一定の成果をあげてはいますが、交通量が減ってはどうなるものか? webでの販売、ブランド化など、地域全体で新たな挑戦が始まっています。
 佐用チャレンジの作戦の一つに「教育ファーム」が密接に関係しているのです。

 7月7日に、利神小3年生は神戸市に社会見学へでかけます。が、それは佐用ブランドPRの一環でもあります。県庁などにでかけて、職場見学をしながら自分たちの取り組みをアピールします。その後、神戸市内のホテルで開催中の佐用町食材フェスタの料理を楽しむ…。
 地域と児童を結ぶ教育ファームですが、町外を結ぶ可能性も十二分に秘めています。


 道の駅付近は宿場町の面影が残り、宮本武蔵史跡など、渋めの観光スポットが点在しています。観光と農業と学校と児童と生産者。教育ファームは、これらを結びつけるくさびの一つになりそうです。連綿と続いてきた歴史を受け継ぎ、新しい歴史をつないでいく。巨視的に見れば、そんな取り組みといえそうです。


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