2008年06月25日
地域と一緒にオリジナリティ
担当者: 寺谷カテゴリー: 近畿エリア(京都府)
キーワード: 静原 / もち米 / 水田 / とうもろこし / サツマイモ / ナス / スイカ / 川サミット / プレゼンテーション / 食農教育 / 葵プロジェクト / アーティスト / にんじん / 川 / 里山 / レンゲ / コスモス / 五感体験モデル校 / 小学校
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6/20(金)京都市左京区にある静原小学校にごあいさつを兼ねてほ場の見学にうかがいました。
朝の9時ごろに静原に着いたのですが、朝もやにかすむ山々と田園風景に時間の流れが止まったかような錯覚を覚えるほどに、清らかな里山が残っています。
空気もピンっと張りつめ、気温は市内中心部と比べて2~3℃は低いんじゃないでしょうか?
京都市といえども、盆地のまわりにはまだまだ自然豊かな環境がそのままにあるんです。
静原小学校の「教育ファーム」としての取り組みは、昨年(2007年)「五感体験モデル校」(近畿農政局)となり、山・田んぼ・畑・川など静原という恵まれた自然環境を体験活動にとことん利用しつつ、「食育ノート」など独自の教材を作成、また和菓子作り、日本料理などのプロの職人も交えた学習を織り込むなど、オリジナリティ豊かな活動を実施されてきました*1
とってもチャーミーな校長先生のご案内で、早速、ほ場を見せていただきました。
小学校からは歩いて1~2分ほどの場所に畑があります。
静原川の清流のほど近くにある畑には、とうもろこし、ナス、サツマイモ、にんじん、そして校長先生が植えたスイカとともに、生い茂る雑草(笑)。
校長先生:あんまり雑草のとこは撮影せんとってくださいね
寺谷:わっ、わかりました
校長先生:スイカのところがとくにひどい
寺谷:スイカのところは支援できませんね
校長先生・寺谷:大爆笑
など冗談を飛ばしながらでしたが、いろんな意味で土壌が豊かな場所なのだと感じます。

今回の教育ファームとは直接関係ない話ですが、畑のそばを流れる静原川を児童たちと地域のボランティアの人たちが清掃活動をされたとのこと。
合わせて、静原川の生き物観察や水質調査まで行い、小学校4年生の児童たちが「静原川ゴミゼロ新聞」を作成中でした。
さらに、新聞の作成だけにとどまらず、近くの小学校と協力して、近々「川サミット」を開催、そこでそれぞれの地域の川の実情について児童たちが激論を交わすそうです。
作物が植えられたすぐ横にまだ何も植えられてない畑らしき土地がありました。
ここには、畑一面にレンゲを植えるそうです。
これは見に来なければなりませんね。
畑から今度は田んぼへ移動。
今回はもち米を植えたそうです。
すぐ左手の田植え機で植えられた苗と比較すると、児童たちが植えた田んぼが見事にジクザグなのがはっきりとわかります。
こぼれ話ですが、昨年は米ともち米を植えて大変なことになったとのこと。
というのも、米ともち米は生育状況が異なるので、収穫時期も当然違います。
そのことを知らず同じ田んぼにごちゃ混ぜに植えてしまって・・・あとは想像にお任せします(笑)。
静原小学校の教育ファームに対するコンセプトは、「保護者や地域と一緒になって、何でもやってみる」と「単なる学力だけではなく、生き抜く力を身につける」ということ。
そもそも児童数が全学年合わせて23名ほどの小さな学校だということもあるのでしょうが、静原コスモストピアの皆さんや保護者の方々、あるいは地域の住民の皆さんとともに協力しながら、いろいろなことに取り組まれています。
例えば、学校の階段踊り場には「田畑の先生」、「山の先生」、「川の先生」、「くらしの先生」、「歴史の先生」など、先生役を務める地域の人たちのプロフィールが掲示されていました。
また、静原には他から移り住まれているアーティスト(芸術家)も少なからずおられ、今回ハーブを育ててハーブティーの入れ方や楽しみ方についてその方に教えていただくとか。
さらに、以前までは学校で作った作物はすべて学校で調理するなどして使いきっていたそうですが、最近は必ず児童たちにいくつか持って帰らすようにしているとのこと。
たとえ今では買えばいくらでも手に入る農作物であったとしても、児童たちが自分たちの手で作った農作物を家に持って帰ると、保護者たちも「たくさんできたわね」とか「美味しそう」といった反応があり、その反応が子どもたちの喜びにもつながるとおっしゃっていました。
このあたりも、保護者を巻き込みながら教育ファームを展開する上でとても参考になることのように思います。
その他、京都三大祭のひとつ「葵祭」で有名な上賀茂神社の葵の森を再生する「葵プロジェクト」に協力されており、校舎の裏ではフタバ葵、校庭では桂の木を育てたりもされています。
里山だからといって閉鎖的にならず、開放的にいろいろな分野に興味をもって取り組んでみる姿勢はとてもおもしろいと思いました。
小学校を取り巻く、自然環境、地域の伝統や歴史、地域社会まで幅広く取り入れた静原小学校の活動、校長先生が「食育」という言葉をあまり使わず「食農教育」という言葉を頻繁に使われている意味は、どこか根底的な部分を指しているような気がします。
- *1:詳細は、近畿農政局のHPをご覧ください→五感体験モデル校「京都市立静原小学校」
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