本当のワールド・カフェとは

2013.04.25 Selfish Study 1 Comment boff 106 views
福岡市総合計画の説明中

 

昨夜、福岡市が主催する「ふくおか未来カフェ!第2弾」に参加しました。
この「ふくおか未来カフェ」は、昭和62年から今年25年ぶりに見直しとなった福岡市総合計画の具体的な中身となる「基本構想」、「基本計画」「実施計画」に関して、一般市民への概要説明と意見交換を目的として、いわゆる「ワールド・カフェ」方式で実施されました。

さて、「ワールド・カフェ」って何?

 

「ワールド・カフェ」とは一種の対話方式で、創設者はアニータ・ブラウンとデイビッド・アイザックスら。
the World Cafe“の”History“によると、1995年に、カリフォルニア州ミルバレーにあるアニータ・ブラウンとデイビッド・アイザックの自宅での、ビジネスやアカデミックのリーダーたちとのミーティングに端を発します。
雨のために中止された朝の大きな円卓会議の計画を強行したとき、24人の参加者らは自発的に小さなグループに分かれて、互いに関心がある問題について親密なテーブルで議論が行われました。
そのとき対話の内容を記録する用紙の間に合わせとして、「テーブルクロス」が使われたそうです。
本当に力のある洞察やアイデアが循環し、深まり、そしてつながるかもしれないということで、彼らは定期的に会話を中断しつつ、テーブルを移動することにしました。
それぞれのテーブルでの会話を収穫することで、彼らは新しい思考パターンに気づくとができ、それ以降テーブルを移動して回るごとに会話が豊かになったとのこと。

これが「ワールド・カフェ」の原点のようですね。

 

テーブルクロスの代わりの模造紙今回参加した「ふくおか未来カフェ!」も、施策のテーマごとにテーブルがあり、マジックペンと「テーブルクロス」に代わる模造紙が広げられていました。
各テーブルのメンバーは4~6人で、思いついたことを気軽に発言し、気になったことはそれぞれ自由にテーブル上の模造紙にメモします。

15分程度経ったら、ホストとなる1名を残して他のメンバーは別のテーマのテーブルへと旅立ちます。
ホストの役割は、これまでこのテーブルで交わされていた会話の内容を、新しくやってきたメンバーに対して説明すること。
メモはイラストでもいいのです新しくやってきたメンバーは、前のテーブルで話した内容を交えつつ、このテーブルのテーマについて会話を始め、気になったことはテーブルの模造紙に重ねて記録していきます。
もちろん、テーブル上の誰かのメモを参考に会話してもOKです。
このテーブル移動を3回ほど繰り返したら、再び最初のテーブルに戻って、巡回して得られた発言やアイデアを交えて会話して「ワールド・カフェ」は終わります。
とくに最終的に結論をまとめるようなことはしないようです。

 

参加してみての感想ですが、初対面の人たちで緊張するかなと思いきや意外とリラックスして会話ができたので楽しかったです。
このフォーマルな「ワールド・カフェ」は、それ以上でもなくそれ以下でもない感じでした。
ましてや、定性調査の新しい手法などといったものではなく、単なる会議やミーティングのバリエーションだと見なすべきでしょう。
一方、いっしょに参加したpiccardさんと終わってからお茶したテーブルの方が、本来の「ワールド・カフェ」的で実に興味深かったことは言うまでもありません。
そういう意味では「ワールド・カフェ」は成功したと言えるのかもしれませんね。

 

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Reaction

  1. Boff より:

    福岡市のサイトで会場の様子について報告がありました。
    http://www.city.fukuoka.lg….

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