気になっていたまれるのこと

2007.11.03 Column 0 Comment piccard 0 view

IMS前に店を開いている、でっかいシェパードを連れた
靴磨きのおじさんのところのワンコの姿がここ最近見られない。
おじさんは足が不自由なので、
犬が車椅子を引いて、植村直己の犬ぞりのようにしてIMS前に出勤するとか、
奥さんは、大名近辺を周るヤクルトおばさんである
などの数々の伝説を持つ人である。

思い返せば、
4才くらいだった娘に、
(私が直接聞くのは怖いので)
犬の名前を聞きに行かせたことがある。
そしたら、おじさん、
「うちのは、ペットとは違うから、名前教えられん」
と、ばしっと子ども相手に断って、
その犬とおじさんとの絆の強さを思い知ったことがあります。
そのころのシェパードは、めおとで、
二匹がおじさんの足元に侍っていて、
彫像のように微動だにせず
おじさんを守っていました。
それから何年か経って、めおとの一匹はいなくなり、
ここ10年は、オス(と思われる)一匹が、同じように
おじさんの足元に控えていたんだな。
娘が聞きに行った時は今から16年くらい前で、
その頃の犬はたぶん5~6歳くらいかな。
で、ワンコ、類推すると、20歳を超えていたんでしょう。
長寿です。
人で言えば、100歳超えてるくらいの年。
ここ何年かは、ものすご太って、運動不足かも
と、心配もしてました。
おらんくなったということは、たぶん、天寿をまっとうしたんだと思います。
ああ、あの、三越のライオンみたいに、座って仕事を見守ってきた犬が、
そばにいなくなってしまったおじさんの喪失感はいかばかりか。
なんだかね、そばを通ると切ない。
天神の名物が一つ減ったよなぁ。

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